初めて転職活動をしようと思った時に、やはり気になりますのは「新卒の就活との違い」です。
新卒の就職活動と、中途採用の転職活動では、面接官が見るポイントは大きく違ってきます。
ここを押さえておきますと、「人事が転職者のどのポイントを見ているか」がわかり、より良い転職求人との出会いにもつながります。
就活と転職とが異なるポイント
新卒の場合は、誰もが学生で社会人未経験ですので、新卒同士の違いが見えにくいのが採用の難しさとなります。
そのため、どうしてもよく似た自己PRとなってしまい、明るさや前向きさ、人間性などで判断されますので「なぜ受かったのか」がよくわからないという事も多くなってしまいがちです。
逆に、中途採用の転職者の場合は、職歴があります。
その経験は千差万別ですので、100人いれば100通りの職歴があると言っても過言ではありません。
職歴が相手の企業に魅力的にうつれば、就活の時のような「明るさ・前向きさ・ポテンシャルアピール」がなくともすんなりと受かる事も多くなります。
ここが新卒の就職活動と、転職の一番大きな違いでありポイントにもなります。
転職を成功させるアピールのコツ
新卒の頃は、モチベーションや企業研究、部活やボランティアなど、その人の人間性がわかる部分のアピールが中心でした。
中途採用の転職の場合は、ここがほとんど不要となります。
逆に重要視されるのは、「職歴」です。どのような職種で、どのような規模の会社で、何の仕事をし、どういった実績を出してきたのかが判断材料になります。
ある意味では、新卒の就活のようにちょっと無理やりでも「ポテンシャルがあります!モチベーションがあります! 頑張ります!」といったアピールがなくても採用につながりやすい点はメリットです。
特に、自分の経験を求めている企業と出会うことが出来ますと、履歴書と職務経歴書を見た段階で、ほぼ採用が決まりつつあるというような事例もあります。
転職を成功させるアピールのコツ2
新卒がポテンシャル重視となる反面、転職はやはり実績重視となります。
自分がその会社に入社すれば「こういう形で役に立てる」というアピールがありますと、やはりその分、受かる確率はアップします。
そのため履歴書や職務経歴書は、「いかに役立てるか」が中心となります。特に職務経歴書では、数字を多用して実績のアピールが必要と言われているのは、その方が「即戦力だ」と思ってもらいやすいという理由があります。
そういった点から、やはり転職を成功させる一番のコツはマッチングとなります。
全くの未経験への転職よりも、多少業種が違っていても、前職の経験が活きる企業への転職の方が確率はアップします。
業種や製品が違っていても、「前職のこの経験は、御社でもこのように活かせます」という書き方をする事で、より魅力的な履歴書・職務経歴書に仕上げる事が出来ます。
この点は転職の方がよりシンプルでわかりやすいと言われる理由と言えるかも知れません。
採用が転職者に感じる不安点
新卒の就活の場合は、どの新人も同じように新しく入社してくる学生ですので、どの会社の色にも染まっていないのが普通です。
転職者の場合、前職の企業での社風ややり方という物を持って入社してくる事となります。
もちろんそれがメリットでもあるのですが、逆に、「新しい環境に馴染もうとしない転職者」の採用を、人事は最も敬遠しがちです。
採用面接の際に、「新しい環境に馴染めるか」「社風は違うが大丈夫か」「全く未知の環境に適用できるか」といった質問をよくされるのは、やはりその部分の「社風や文化の壁を越えられるか」という点を懸念しているからかも知れません。
この部分を「こういう経験もありますので、問題ありません」という返し方が出来ますと、やはり採用側が感じる不安を払しょくする事にもなり、良い結果を得られやすくなります。
中途採用の場合は、「チャレンジ精神」や「環境の変化への対応力」などのアピールが思った以上に効く、という部分があるのはこれが理由です。
ここがポイント!
転職と就活とでは、人事が見ている点が大きく異なっています。
「今後どう伸びるか」よりも、「これまでの経験がどう活かせるか」という視点が強くなります。未来を語るよりも、過去を語る方がよりアピールとして効きやすいのが転職の法則です。
他の記事では履歴書や職務経歴書の書き方、自己PRの作成法なども連載していますので、ぜひそちらもご覧ください。